ハーグ条約(外国公文書の認証を不要とする条約)締約国について
ハーグ条約(外国公文書の認証を不要とする条約)とは、外国の政府や地方自治体が発行した文書(外国公文書)を国内の民事上の手続に使用する場合、多くの国では当該文書が真正に成立したことを外交官等が証明することを要求していました。たとえば、日本の市役所が発行した公文書を使用する場合、日本国内であれば市長の公印が押されているのでそのまま使用できる一方、フランスの自治体に提出するためには、この文書が間違いなく市役所の発行したものであることを外務省で証明し、それに基づいて駐日フランス領事から証明を受けるという手続を踏む必要があったのです。この手続を認証(legalisation)と呼びます。
ハーグ条約はこのような認証手続を不要とし、領事による認証に代えて発行国政府の作成する一定様式の証明書であるアポスティーユ(Apostille)の付与のみで足りることとしたものです。
ハーグ条約はハーグ国際私法会議における審議の結果、1961年に採択され、イギリス・フランス・ユーゴスラビアの批准書寄託により、1965年に発効しました。日本は1970年に批准し、同年1970年7月27日に発効しました。日本はもともと外国公文書の認証を要求していなかったのですが、この批准により他の当事国において日本の公文書を使用するのが簡易になりました。
1990年代以降本条約に加入する国が相次いでいるため、アポスティーユのみで足りる地域が拡大しており、2008年5月現在の当事国数は93か国、令和2年10月現在101か国となってています。
※ただし、提出先国がハーグ条約(認証不要条約)の締約国であっても,領事認証が必要となり公印確認を求められる場合があります。事前に提出先または日本にある提出先国の大使館・(総)領事館に確認が必要です。
締約国一覧(令和2年10月現在101か国)
アジア
シンガポール
スリランカ
タイ
韓国
中国(香港,マカオのみ)
日本
パキスタン(日本との間では未発効)
フィリピン
大洋州
オーストラリア
ニュージーランド
フィジー
北米
米国
カナダ
中南米
アルゼンチン
ウルグアイ
エクアドル
エルサルバドル
ガイアナ(日本との間では未発効)
キューバ(日本との間では未発効)
グアテマラ
コスタリカ
コロンビア
ジャマイカ
セントクリストファー・ネービス
チリ
ドミニカ共和国
トリニダード・トバゴ
ニカラグア
パナマ
バハマ
パラグアイ
バルバドス(日本との間では未発効)
ブラジル
ベネズエラ
ベリーズ
ペルー
ボリビア(日本との間では未発効)
ホンジュラス
メキシコ
欧州
アイスランド
アイルランド
アルバニア
アルメニア
アンドラ
イタリア
ウクライナ
ウズベキスタン
英国
エストニア
オーストリア
オランダ
カザフスタン
キプロス
北マケドニア共和国
ギリシャ
クロアチア
サンマリノ
ジョージア
スイス
スウェーデン
スペイン
スロバキア
スロベニア
セルビア
チェコ
デンマーク
ドイツ
トルクメニスタン
ノルウェー
ハンガリー
フィンランド
フランス
ブルガリア
ベラルーシ
ベルギー
ポーランド
ボスニア・ヘルツェゴビナ
ポルトガル
マルタ
モナコ
モルドバ
モンテネグロ
ラトビア
リトアニア
ルーマニア
ルクセンブルグ
ロシア
中東
イスラエル
イラク
トルコ
アフリカ
ガボン
ギニア
ザンビア共和国
ジンバブエ
チュニジア(日本との間では未発効)
セーシェル
ブルキナファソ
南アフリカ
モーリシャス
モロッコ
レソト
※上記の締約国の他,次の諸国の海外領土(県)
・フランス:
グアドループ島,仏領ギアナ,マルチニーク島,レユニオン,ニューカレドニア,ワリス・フテュナ諸島,サンピエール島,ミクロン島,仏領ポリネシア
・ポルトガル:
全海外領土
・オランダ:
アルバ島,キュラサオ島,シント・マールテン島
・イギリス:
ジャージー島,ガーンジー島,マン島,ケイマン諸島,バーミューダ諸島,フォークランド諸島,ジブラルタル,モンセラット,セントヘレナ諸島,アンギラ, タークス・カイコス諸島,英領バージン諸島
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